2011年7月5日火曜日

021 / 387 奇跡の教室

10点満点で、7点。

灘高が「進学校の滑り止め」から「東大合格者日本一の高校」に上り詰めたとき、生徒たちの基礎学力を創り上げることに専心した、エチ先生こと橋本氏の授業について。銀の匙という一冊の小説を、三年かけて丁寧に読み込んでいくというその授業は、生徒たちの「考える力」を大きく養っていった。

教え子には錚々たる人物が多く、皆がみな橋本氏を尊敬しきっている発言をしていることからも(そういう発言を選んで収録したのだろうが)、いかに充実した授業をしていたのか伝わってくる。惜しむらくは、全体の流れが見えてこないで、断片的なエピソードばかりになってしまっていることか。

物事の本質を考える、興味のあることを追求する。橋本氏の授業には、ファインマンさんの父親に通じるものがありそうだ。もっと深く知りたいが、適当な本はないかな。


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