2009年4月28日火曜日

090 / 134 MADE IN JAPAN

10点満点で、7点。

読書時間・・・4時間以上

これだけ時間かけてたら、もはや速読でも速習でもなく、熟読だよなぁ・・・
しかし、自伝というか小説というか、基本的には全文読まないとわからない本だったので、読破に時間がかかった。面白いところは速度を落として読んだりしたし。

「ビジョナリーカンパニー」で紹介していた本。オイルショック世代としては実感として知らないのだが、かつて "MADE IN JAPAN" が「安かろう悪かろう」の代名詞だった時代、その評価を覆したいという理想を持ってソニーがどういう道を歩んできたか、「私の履歴書ではない」と冒頭に書きながらも、ほぼ自伝調のスタイルで書かれた本。最初に英語版で出版され、共同著者の一人が「和訳」した、ちょっと変わった出版経路をたどっている。

個人的には、自身の学生時代や軍時代を振り返った、本当に自伝要素の強い部分は面白くなかった。新製品の開発、新技術の開発、アメリカ進出などの部分は面白く読めたし、日米の「労働に対する意識の違い」や「経営に対する意識の違い」、「弁護士の悪影響」などを語ったところは特に面白かった。

1986年の出版ながら、バブル経済に警鐘を鳴らし、インターネット技術について先見の明を見せるなど、「さすがソニーの経営者」と唸らせるところは多数。これだけの視野を持っているなら、ソニーが成長し、「ビジョナリーカンパニー」の一員になるのも、ある意味当然かもしれない。

面白い本だが、読破には体力が必要。統一されたテーマで書かれているわけでもないので、興味のないところは読み飛ばすくらいのつもりで読むのがいいかもしれない。しかし、目次や見出しが充実していないので、それは難しいところなのだが。



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089 / 133 イラストで読むアースとノイズのはなし

読んでもわかりません。

タイトル通り、ほぼすべての内容がイラストで解説してある。いや、イラストの解説が、ほんの少し文章で書いてある、という程度か。「この一冊でノイズのことはすべてわかる本を目指した」ような旨が書いてあるが、これでわかる人ってどれだけいるんだろう?

むしろこの本に書いてあることが理解できるのは、この本に書いてあることは既に知っている人しかいないんじゃないかと思うのだが・・・それだけ解説が少ない。

読みやすくなるよう、意図的に口語調の文章にしたのだろうが、それも逆効果。何の説明もなく、業界用語と思われる略語がぽんぽん飛び出して、それで説明される内容も不明瞭。いや、わかる人にはわかるんだろうが、多分わかる人はこの本を読まなくてもわかる。

仕事でノイズに苦しめられたので、勉強のつもりで読んでみたが・・・原付免許を取ったばかりの男が、戦車の運転席に乗せられて、わずか数ページの取扱説明書を渡されたような、そんな気分。無理です。読めません。



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2009年4月26日日曜日

088 / 132 マインドマップ資格試験勉強法

10点満点で、9点。

総読書時間・・・1時間半程度

この本はいい。少しゆっくり読んだが、それでも演習は全くやってない。演習をちゃんとやれば、読破にはあと1時間くらいかかるだろうが、それだけの価値はある。

資格試験にマインドマップをどう活用するかという観点の本かと思っていたら、それだけにとどまるものではない。むしろ、資格試験の勉強法を紹介し、そのツールの一つとしてマインドマップを紹介している。勉強そのもののテクニックだけではなく、モチベーションの高め方やスケジューリングの仕方など、総合的に書いてある。

個人的に何よりもヒットだったのは、著者の一人は一級建築士であるということ。さまざまな資格試験勉強法の本を読んでも、そのほとんどはターゲットが中小企業診断士であったり行政書士であったり社会保険労務士であったり、いわゆる文系の資格ばかり。基本的には勉強法という名前の記憶術で、理解が必要な理系の資格に応用するには、自分なりに血肉にしないと使えないものばかり、という印象だった。

この本も内容そのものは記憶術に近いが、何より著者が一級建築士を取得しているということは、構造計算などの原理や数式を覚え、その使い方を理解する、理系のアタマを持っているということ。なるほど、この著者のいうことなら信用できる、といういい先入観を持つことができ、それがために書いてあることが素直に受け取れた。

とはいえ、こういう本は、書いてあることを実践してナンボ。カンニング勉強法、リンキング勉強法など、早速今日から実践してみよう。



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087 / 131 てっぺん!の朝礼

10点満点で、8点。

総読書時間・・・1時間程度

今回は、先週教わった速習法の読み方をしてみた。とはいえスキミングはしておらず、目的設定、プライミング、質問作り、そして通読というスタイル。質問は2点、「朝礼では何を目的にしているのか」「なぜその朝礼を公開しているのか」と言うこと。

朝礼の目的は、端的に言うならやる気を引き出すこと、なのだろう。何をするにもやる気がなければ最高のパフォーマンスは出てこないし、逆に言えばやる気さえあれば、やることなすことすべての結果に下駄を履かせることができる。そう考えれば、このスタンスは正しい気がする。そして本書を読む限り、これはきちんと結果を出しているようだ。

朝礼を公開している理由。いろいろ書いてあったが、個人的にこれだと感じたのは「自分たちがやっている素晴らしいことをひた隠しにするリーダーと、ノウハウをオープンにし、共有するリーダー。あなたならどちらのリーダーについていきたいと思いますか?」という質問。人のためでもあり、自分のためでもある。どちらかの視点ではなく、どちらも追求しているのだろう。ビジョナリーカンパニーにも書いてあった、ANDの精神が発揮されているのかもしれない。

実は来月、ここの渋谷店で、フォトリーダーのフォローアップ飲み会を開催する。もちろん、朝礼にも参加する。今から楽しみ。



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2009年4月25日土曜日

086 / 130 勉強にハマる脳の作り方

咀嚼できていないので、採点しない。

活性化(スキタリング)・・・1時間程度

「なぜ勉強が苦痛なのか」「どうすれば勉強を続けられるのか」を紐解き、「勉強にハマってしまえばいい」というスタンスでどうすればよいかを解説した本。とはいえ、ざっと一読しただけでは「ふーん」以上の感想は持てず、全部で35個あるエクササイズを実行してみてはじめて、この本の真価がわかるのだろう。

とりあえず今は、ざっと読んだだけで満足しておいたが、数日後にもう一度読んでみよう。今度はエクササイズをちゃんとして。読み返す価値はある本だと感じた。

個人的には、この本でもっとも価値のあることは、あとがきに書いてあった。

「もうひとつ、大事な意識があります。『学力』や『知識』は個人のものではなく『公共財』だという意識です」

なぜなら、個人が持っている「知識」や「考える力」も、先人によって作り上げられたものがベースになっているから。

たとえ独学で身につけた知識があるとして、学習に使った本は誰が書いた? その本を書くために、著者はどれだけ周囲に助けられた? 

そういう意識を持っていれば、確かに「俺は誰からも教わっていない」なんてことは言えなくなるし、「教えない」ということもできなくなる。これこそ、著者が一番言いたかったことではないだろうか。
最近本はさっと読むことが増えたが、金言と感じる文章を拾えたことは収穫だった。



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2009年4月24日金曜日

085 / 129 思考のボトルネックを解除しよう!

10点満点で、6点。

活性化(スキタリング)・・・1時間程度

久しぶりにスキタリングを強く意識して読み、最後まで読めた。

読み込み方が甘いのだろうが、本書では「何がボトルネックになり」「どうやってそれを解消していくか」を主眼に書かれている。一番重要なはずの、「どこが」ボトルネックなのかを探す手法についてはほとんど触れていないのではないか。

書いてある内容も、勝間本によく似ている。あとがきに「世の中では『時間活用術』とか『勉強法』の本が流行になっていきました」と書いてあるが、まさに勝間本を意識しているのだろう。その割には、内容は似たり寄ったり。文体はわかりやすく読みやすいが、その分内容は浅くなっている感がある。

割と広く浅く書いてあるので、勝間本を読んだことがなければ、何冊も読むよりはこの本一冊で済ませた方がいいだろう。反対に、勝間本を読んだことがあれば、わざわざこの本を手に取る必要はないと思う。

悪い本ではないと思うが、俺には新しい感動は得られなかった。

ちなみに、「ボトルネック」ということについて馴染みのない向きには、「ザ・ゴール」をお薦めしておく。



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2009年4月23日木曜日

084 / 128 ビジョナリーカンパニー

咀嚼しきれなかったので、採点しない。名著であることは間違いない。

活性化(普通に読んだ)・・・4時間程度

最近、スキタリングするつもりで読み始めて、結局普通に読んでることが多い。それだけ本が魅力的で、引き込まれているせいなのだろうが、もったいないというか。
フォトリーディング集中講座では、「普通の読み方を否定するものではない」「普通に読みたければそれでも構わない」と教わったからそうしているのだが、どうなんだろう。一度フォトリーディングしているので、最初から普通に読むのと比べれば、内容を把握できている深さは違うと信じたいのだが。

本書は「長期的視野を持ち」「確固たる信念に基づき」「長年存続している(1950年以前に設立された会社を対象としている)」会社を「ビジョナリーカンパニー」と位置づけ、他の会社とどう違うのか論じている。ビジョナリーカンパニーを選ぶ基準は著名企業のCEOに対するアンケート結果からであり、必ずしも収益性に着目したわけではないと書いてあったが、いずれ劣らぬ超優良企業ばかり。まぁ、赤字の会社はビジョナリーカンパニーと思えないだろうから、名前が挙がらないのも当然か。

ビジョナリーカンパニーと比較する会社もその分野では超一流の会社を選んでおり、分析結果はかなり信頼できるものと思われる。その中で、俺が読み取れたことのうち重要な箇所は

・ビジョナリーカンパニーでは、何かを得るために何かを犠牲にするという発想は基本的にしないが、必要に迫られたときは利益の優先順位は低く、会社の信念を優先する。

・ビジョナリーカンパニーは、基本的信念以外では、何を変えても構わない。

・ビジョナリーカンパニーは会社の信念に賛同できるものならこれ以上ない職場となるが、そうでなければ早々に淘汰される、厳しい職場である。

等々。個別に触れたいことは山のようにあるが、書いていると膨大になるので、割愛。

どちらかというと経営者向けの本だが、「あなたが働いている会社にはビジョンがありますか?」「あなたは会社のビジョンのために自分を捧げる覚悟がありますか?」と、一労働者にも問いかけている気がする。さて、俺にはその覚悟があるのだろうか。残念ながらないような気がする。

折に触れて読み返したい本だが、いかんせんボリュームがあり、その上密度の濃い本なので、読破にはかなりの体力が必要。フォトリーディングを学んでいなければ挫折していたかもしれない。



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083 / 127 「バカ売れ」キャッチコピーが面白いほど書ける本

10点満点で、5点。

フォトリーディングも速習もせず、普通に読んで20分。

速習セミナーの席で、昼休みの空き時間に読んだ本。練習用に持ち込んだ本が、「セミナーでの演習には向いていませんね」と言われたので、サンプルとして置いてあった本書を手に取った。しかし、字が大きくイラストも多く、内容も浅いと感じたので、さっと読むつもりが全部読んでしまった。

ちなみに持って行った本は、「図解 はじめて学ぶ電気回路」と「なっとくする電気数学」で、この両者はセミナー修了後に読み方を教えてもらった。

小売店のPOPを書いている人には使えるだろうが、それ以外の人には使い道があるんだろうか。もっと大規模な展開をするためのコピーならプロに頼むだろうし、プロがこういう本で勉強するなら、それはそれで心配。

いいこと書いてるのかもしれないが、対象読者は限られる本なのだろうな。



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速習セミナー

2009年4月19日、 園氏の速習セミナーに参加してきた。

記憶力が上がり、情報処理能力が上がる本の読み方を教えてくれるセミナー、という触れ込み。園氏は勝間和代氏のフォトリーディングを指導したインストラクターでもあり、フォトリーディングから袂を分かってどういう指導をするのか、大いに興味があった。

フォトリーディングでは確かに読書速度は上がり、読書に対する抵抗感もかなり小さくなったものの、記憶力や理解力という点では疑問を持っていた。習熟度の違いなのか、手法そのものの問題なのか。「本がどんどん読める本」を読む限り、基本的にはフォトリーディングと同様の手法で、「潜在意識」ではなく「顕在意識」を重視している気がしていた。

参加してきた感想はというと、ほぼ予想通り。オフレコの話題もたくさんあったが、基本的にはフォトリーディングの手法で、自分なりに納得できないところを理論武装して構成し直した、という感じ。結果としてフォトリーディングに似たのか、あるいはフォトリーディングの改善として生み出したのかまではわからない。聞けば教えてくれるのだろうが、さすがにそれは聞けなかった。

公式ページにあるとおり、理論的な根拠はいろいろな書籍で参照できる。課題図書にもたいていのことは書いてある。なので、新しいことを教わるというよりも、効果的な学習方法を体系立って教えてもらえる、と考えた方がいいだろう。

内容に不満はないが、フォトリーディングを習得した人はわざわざ受講しなくてよいと思う。どちらも受講したことがなく、迷っているなら、こちらでもいい。料金は安いし、1日。ただし、少々詰め込みすぎの間もあるので、演習には十分な時間を取ってると言い難いし、佐貴子さんのフォトリーディング集中講座のような、会場の一体感もなかった。

潜在意識の力を信じて、自分の可能性を広げたいならフォトリーディング。理論的な根拠を知って、納得したいなら速習セミナー。俺自身は、どちらも受講してよかったと思っている。自分なりに納得したところもあるし、考え方が間違っていると気づいたところもある。自分なりのアレンジを加えてみることができそうだ。

ちなみに、重要なことだが、園氏はフォトリーディングそのものを否定してはいなかった。この辺誤解があるといけないので明言しておく。

2009年4月19日日曜日

082 / 126 ムハマド・ユヌス自伝

10点満点で、9点。

活性化(普通に読んだ)・・・3時間程度

フォトリーディング仲間、じゅうみさんお薦めの本
スキタリングでさっと読むつもりが、引き込まれて熟読してしまった。

感動した。もっとも貧しい人を対象に、徹底的に具体的に、そしてちゃんと利益を上げる金融機関、グラミン銀行を設立したムハマド・ユヌスの自伝。大学で経済学教授として働きながら、現実との乖離に疑問を抱き、目の前の貧困を撲滅するために動き始める序盤。融資相手にすら信頼されず、政府や他銀行から制約を受け、グラミン銀行の船出はなんと辛いことか。

しかし著者は現実から目を背けることなく、自らの理念を信じて、「もっとも貧しい人」が「自ら貧困から抜け出せるように」動き続ける。その行動力には脱帽のほかない。そして、半信半疑ながら融資を受け入れ、自立を果たした女性たちの力強さ。読んでいて何度も涙があふれ出した。

グラミン銀行については様々なところで話題になっているし、実際の活動についても知っている人は多いだろう。サイバラも著書でべた褒めしていたはず。俺は具体的なことは何も知らなかったから、読んでいてひたすら感動した。

これは本当にいい本だ。万人にお勧めする。350ページあまり、二段組みの本なので読書習慣のない人にはキツいボリュームかもしれないが、それでも読むべき本。



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2009年4月18日土曜日

081 / 125 決定力を鍛える

内容が頭にちゃんと入っていないので、採点しない。

活性化(スキタリング)・・・3時間程度

普通に読んだら4時間くらいかかりそうな本。スキタリングでも3時間かかり、かつ内容が頭に入っていないなら、フォトリーディングの意味がないじゃないか・・・
最近普通に読んでばかりだからな。スキタリング全然やってない。ちゃんとトレーニングしないと、せっかく学んだ技術が使えなくなってしまう。

本書は不世出の天才といわれたチェスの元世界王者、ガリル・カスパロフがチェスをメインに、ビジネスや政治など、さまざまな分野について語ったもの。一応時系列にチェスの世界での実体験を書き、そこから話がふくらんで・・・というスタンスを取ってはいるが、俺の読み方では話の展開について行けず、混乱してよく読めなかった。

強く印象に残っているのは2点。1つは、悪い戦略の元、よい戦術で勝利するのは最悪の状態。なぜなら戦略の間違いに気づくのが遅れるから、ということ。もう1つは、戦略なき勝利に実質的な価値はない。ライト兄弟は人類初の飛行機を作るという偉業を成し遂げたが、その後の航空産業には何ら貢献しておらず、貢献したのは技術的には素人に近いボーイングだったということ。

含蓄のある話が多く書かれているはずだが、読み切れなかった。スキタリングにしては時間がかかりすぎだし、普通に読んだにしては内容が掴めていない。満員電車の中で読んだというマイナス要素はあるが、それにしてもひどい。もっとちゃんと読み込まないと。これはスキルの問題なのか、それとも別の問題なのか。



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2009年4月16日木曜日

080 / 124 ランチェスター戦略「弱者逆転」の法則

10点満点で、8点。

活性化(スキタリング)・・・1時間程度

久しぶりにスキタリングを意識して読んだが、ここ最近普通に読んだ本が多いせいか、どうしても全文読みをしてしまう。全文読んでこの時間なら悪くないとも思うが、理解度、定着度はかなり低い。多分、スキタリングで一気に読んだときと同じか、あるいはそれより悪いんじゃないか。

フォトリーディングのスキル云々よりも、読書に対する目標設定の明確化と、集中力の2点が満たされていないのだろう。酒を飲みながら読んだし、細切れに読んだ。フォトリーディングの効果を出すには、「ながら読み」ではなく、集中して読むことが必要だと改めて実感した。

とすると、酒を飲みながら気楽に読む、俺の読書スタイルには合わないのか・・・

さて本書は、ビジネスの展開を意識して作り上げられた「ランチェスター戦略」の入門書。どこかのサイトで、ビジネスパーソンの必読書と紹介してあったが、他の本と同様「ビジネスパーソン」には「社内あるいは社外に対する積極的な影響力を持たないエンジニア」は含まれないようだ。営業、販売、新製品開発の戦略面ばかり語られ、そういったことに携われない人物が役立てるのは難しそうだ。

本書を読む限り、ランチェスター戦略の要点はたった一つ、「勝つべくして勝て」と言うこと。孫子の兵法と同じだね。勝つためには自己の戦力を敵の戦力よりも優位に保つこと。敵が強大ならば、自己が優位になるよう分散、各個撃破を狙うこと。総力戦で不利な状態からは、弱者を叩いて自己の戦力を増大させてから挑むこと。

理論的、数学的な裏付けはあるが、言っていることそのものは孫子の兵法とさして変わらない。近代になって、孫子の兵法が見直されているというのも必然か。

所々に挿入されている、歴史事例や企業事例は実に興味深く読めた。



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079 / 123 本がどんどん読める本

後述の理由により、採点しない。

活性化(普通に読んだ)・・・1時間程度

あの勝間和代氏にフォトリーディングを指導したインストラクター、園氏の著書。
本を読むための心構え、記憶に残す方法、効果的に本から情報を収集する方法など。元フォトリーディングインストラクターだけあって、フォトリーディングのいいところを切り出して、それにアレンジを加えたような気がする。

とはいえ、個人的には目新しいと感じるところはなかった。著者自身書いているとおり、他の本で紹介されている技法などをうまく取り入れているせいで、この本ならではの手法らしきものが読み取れなかったせいか。他の本を読んでいなければ、目から鱗が落ちるのかもしれない。

実は、次の日曜日に、園氏の速習セミナーに行ってくる。本を読んだだけでは読み取れなかった、この本の真価がわかるとよいのだが。



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2009年4月14日火曜日

078 / 122 究極の速読法

10点満点で、7点。

活性化(普通に読んだ)・・・1時間程度

職場で昼休みに読んだ。やはり、昼休みに細切れで読むと、頭に残りにくいな。

タイトルには「究極」と銘打っているが、そうでもないなというのが正直な感想。フォトリーディングの手法を著者なりに改変したものと言った方がいいだろう。フォトリーディングは潜在意識を活用した読書法だが、こちらは「潜在意識ということも意識しないで」フォトリーディングをする、という印象を受けた。フォトリーディングの講座では「文章を顕在意識で読まなければ、視界の隅に入っているだけでOK」という説明を受けたが、著者のいうリーディングハニーでは、特定の文章を読んだところで、その周辺は潜在意識に入っている、ということだろうか。そんな印象を受けた。

「読まない」は「読めない」と結果的に同じであること、そして「読めない」理由は読むことへの苦痛にあり、その苦痛を取り除くにはどうすればよいか、そういった部分は有用。しかし、それ以外は、フォトリーディングの焼き直しというイメージしか受けなかった。

帯には1日1冊余裕で読めると書いてあるが、ステップをきちんと踏むと所要時間は1時間半程度。「余裕」というにはちょっとかかりすぎないか。この方法も、フォトリーディングと同じく「速読法」ではなく「読書法」と考えるべきだろう。

ただ、「潜在意識」を意識しない分、フォトリーディングよりは独学で習得しやすいだろう。



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077 / 121 キミにもできる スーパーエリートの受験術

10点満点で、8点。

活性化(普通に読んだ)・・・1時間半程度

多分、この本の価値はちゃんとわかっていないと思う。「必ず5回以上読んで記憶すること」と書いてあるが、まだ1回しか読んでいない。

2chのまとめサイトだったか、自己啓発本の中でかなりのお薦めと書いてあったので読んでみた。現在絶版、再版や復刊の予定は皆無とのことで、わざわざ他自治体の図書館から取り寄せてまで。

内容は、記憶法(記憶術のようなテクニックではなく、方法論)や集中力を高める方法、実勉強時間を確保する方法など。ターゲットは大学受験生なので一概に誰でも使えるとは言い難い部分はあるが、それでもかなりいいことが書いてあるのは間違いない。

惜しむらくは、手元に置けない本であると言うことか。返却期日まであと1週間、今度はスキタリングであと4回読んでおこう。

http://jikokeihatsusho.blog70.fc2.com/blog-category-40.html



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2009年4月11日土曜日

076 / 120 ビジネス頭を創る7つのフレームワーク

頭に残らなかったので、採点不能。

活性化(いろんな読み方)・・・1時間半程度

フォトリーディングと質問作りまでしておいて、職場の昼休みに細切れで読んだ。
みかん集中法もせず、質問を読み返すこともなく、一日10~15分程度の細切れ読書。どれだけ使えるかと思ったのだが・・・俺には向いていないようだ。

いい本だなーと思いながら読んだはずだが、何が書いてあったのかほとんど思い出せない。今までの読書スタイルで読んだ場合と変わらない。細切れだからそうなのか、きちんとステップを踏んで、活性化の心構えを作らなかったのがまずいのか。

俺の場合、フォトリーディングの効果を得るためには、まとまった時間を割いて集中して読む必要があるようだ。幸いにして未読の本、雑学本など細切れに読む本には事欠かないので、家で読む本と外で読む本を使い分けるのがベターかもしれない。



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2009年4月1日水曜日

075 / 119 「諜報的生活」の技術

10点満点で、8点。

この本はフォトリーディングせずに普通に読んだ。特に深い理由があるわけでもないが、どうせ全文読みするだろうと思ったから。
最近あまりフォトリーディングのスキルを使わずに読んでる気がするので、それなら普通に読んでも同じだな、と。読書時間は1時間半弱、結局フォトリーディングを習得する前よりは早いが、フォトリーディングしていても同程度かかった気がする。

前著「野蛮人のテーブルマナー」の続編。途中で掲載誌が休刊してしまったので、後半は対談で埋められている。しかしこの対談が面白い!

鈴木宗男が登場するのはもはや当然として、元日本共産党幹部の筆坂秀世、アントニオ猪木、夏目ナナ・・・いったいどうやってこういう人脈を作るのか不思議で仕方ないが、この本と前著に記述のあるインテリジェンスのテクニックを駆使しているのだろう。

著者自らが現在法廷闘争中だし、対談相手にも同じく闘争中だったり、あるいは現在収監中の人物もいたりして、他の本と同じく日本の検察及び裁判所に対する不信感がありありと出ている。内容は具体的で、検察が起訴しなければ被害者がいくら叫んでも刑事裁判を開くことができず、また起訴されれば有罪確率は99%を越えるという現状では、裁判所は全く機能していないという主張は説得力がある。実際、高知白バイ事件など、検察の力による冤罪(と、それに対抗する手段のなさ)など、検察の恐ろしさを思い知らせる事件は多く、国家権力とは恐ろしいものだという印象を強くする。

とはいえ深刻な内容ながら軽妙なタッチで書いてあり、読みやすいし面白い。今後著者買いすることになりそうだ。



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074 / 118 わかったつもり

10点満点で、9点。

活性化(普通に読んだ)・・・1時間半程度

この本は凄い。目から鱗どころか、甲羅が何枚も落ちた気がする。
最初はスキタリングで読むつもりだったが、一番最初にある、小学校二年生向けの文章をどれだけ読めたか確認するテストで、いかに自分が文章を読めていないのか痛感させられた。その後も、読めば読むほど「思いこみ」で「読めたつもり」になっていたところが明らかになり、俺の読解力は10点満点で1~2点しかないということが身にしみた。

なぜ読めないのか。「自分の経験」から「文章に書いていないこと」を勝手に想像して補い、勝手に解決しているから。「重要ではない」と勝手に考え、「どれもこれも同じ」と勝手に関連づけているから。その他、あげられる例題とそれに対するコメントにことごとく頷かされ、考えさせられた。

本を読むということの意識が大きく変わった。フォトリーディングとは相反する気がするが・・・両立できないものか。



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